logo.jpg
   川の流れのように、ゆったり、のんびり、ほっとするような内容を綴っていこう。

2008年10月06日

屋久島縦走(4日目@)

前回からの続き)
===================================================================
【9月22日(月)〜9月23日(火) 晴れ
白谷山荘
===================================================================

無人小屋である白谷山荘に、今夜は私以外は誰もいない。
夜8時前、眠りにつこうとしたその時、
「ザクッ、ザクッ、ザクッ」
と足音が聞こえた。
真っ暗なハズのテント内で目を開けると光が動いているのが見えた。
人魂(だま)か?人魂にしては足音がはっきり聞こえてたなぁ?
でもこんな暗闇の中、山を歩く人がいるだろうか。
足音は一人分だ。
テントのジッパーを空け、恐る恐る外にでて見ると小屋の中から光が射しているのが見えた。
小屋の入り口を開けると、ヘッドライトを着けた30歳くらいの兄さんが疲れきった様子で座り込んでいた。
どうしたのか聞くと、今朝石塚小屋を出発したのだが、ここまでこんなに時間がかかるとは思っていなかったらしく、途中で日が暮れてしまったのだと言う。
あきらかにコース設定ミスで一歩間違えば遭難していただろう。
怖かったです。と何度も言っていたが無理もない。
私なんか日中でさえこの近辺では歩くコースを外していたのに、暗闇の中ヘッドライトの微かな明かりだけを頼りにコースを間違えずに歩き続けるというのは、余程土地感がある人でも困難だと思う。
まずは、オバケになってここへ来なくて良かったと言って、無事を祝い今夜は早く休むようにすすめた。
石塚小屋からだと体力的にも強靭だが、それよりも暗闇の中での恐怖と戦いながら歩き続けた精神的疲労は相当なもんだったと思う。
まぁ一安心したので、私も心置きなく眠りにつくことが出来た。

そして数分後。
「ザクッ、ザクッ、ザクッ」
とまたしても足音が聞こえた。
しばらくすると小屋の中から先ほどの兄さんと新たなオジサンの話声が聞こえてきた。
どうもこのオジサンも同じように暗闇の中を一人で下りてきたらしい。
とにかく無事な様子だったので、私は眠かったのでそのまま眠りについた。

そして深夜2時過ぎ、更に最後の恐怖体験が待っていた。

・・・・

これを書くと白谷山荘利用者が減ると困るのでこの場では書かないでおこうと思う。
どうしても知りたい方は直接私に聞いて下さい。(アシカラズ)

そして翌朝。
昨夜の出来事が嘘のように明るく元気な森の姿がそこにあった。

20081005_1.jpg

さぁ、気を取り直してラストスパートだ。

< 続 く >

 Pleaseクリック

posted by nori at 00:35| Comment(4) | TrackBack(0) | 山(屋久島)

2008年10月03日

屋久島縦走(3日目A)

前回からの続き)
===================================================================
【9月22日(月) 晴れ
ウィルソン株(11:50) → 大株歩道入口(12:20) → 三代杉(13:30) → 楠川分れ(13:50) → 辻峠(15:00) → もののけの森(15:20) → 白谷山荘(15:35)
===================================================================
ウィルソン株を出発してわずか10分後、翁杉と対面。
「参った・・・」

20081002_1.jpg

登山道付近は沢が増え、地面も濡れた苔の世界が広がってきた。

20081002_2.jpg

12時20分、大株歩道入口に到着。
ここから楠川分れまでトロッコ道が延々と続く。
ちょうどここが縄文杉コースの中継ポイントになるので休憩している方が多い。

20081002_3.jpg

三代杉。
一代目(1200年)の倒木の上に二代目(1000年)が育ち、二代目の切株の上に三代目(350年)が育った。
それならばと、四代目の誕生を切に願ってきた。

20081002_4.jpg

現役を引退したトロッコ列車。

20081002_5.jpg

楠川分れに到着。
まっすぐトロッコ道を進むと1時間少々で荒川登山口に着く。
私は白谷雲水峡を目指すので左の山道に入った。

20081002_6.jpg

ここから先は標高が下がるので楽だろうと思っていたのは大きな間違いだった。
長いアップダウンの連続で最後の最後で悲鳴を上げそうに。(実は上げた)

苔の森、苔の歩道を滑らないようにゆっくり歩く。

20081002_7.jpg

照葉樹の眩しい緑と、土壌や木の周りについた緑の苔のコントラストは、とてつもなく美しい。
ジメジメした神秘的な世界が広がる。
森好きにはたまらない本当に素晴しい原生林である。
ここを見ずして屋久島は語れない(ゾ)。

20081002_8.jpg

もののけの森。
暗くなるとあのこだまが現実に出てきてもおかしくない。

20081002_9.jpg

良く雑誌に写真が載っているポイント。
宮崎駿監督の「もののけ姫」のモデルにもなった場所でもある。

20081002_10.jpg

そして、本日の宿、白谷山荘(無人小屋)に15時半に到着した。
着いてまず最初にやった事は・・・
冷やす。

20081002_11.jpg

小屋泊は誰もいないが、やはりテントが落ち着くので迷わずテントを張った。

20081002_12.jpg

2日ぶりの
「プシュッ!」が森に響く。
言葉が出ない・・・。(感動)

20081002_13.jpg

最後の晩餐はレトルト最強のカレー「銀座カリー」
「ウマッ!」が森に響く。
言葉が出ない・・・。(感動)

20081002_14.jpg

トンボと

20081002_15.jpg

ザトウムシと
(昆虫でもクモでもない、映画「千と千尋の神隠し」の釜爺(かまじい)のモデルとなった生き物)

20081002_17.jpg

ヤクシカだけが今夜の友。

20081002_16.jpg

しばらくすると50代くらいの男性が大きなザックを背負って小屋へやって来た。
ようやく小屋に泊まる人が来たと安心したのだがこの方はもう疲れたので下山すると言う。
なんと一日で淀川小屋からここまで歩いてきたという超健脚だ。(私は二日かけて来た)
しかもこれから下山するとなれば更に1時間ほど歩かなければならないのだ。
恐れいりました。
18時前、もう辺りは薄暗くなって下山する人の姿もなくなった。
結局、今晩の白谷山荘は私一人ぼっちのようだ。
夜7時半、最後のバーボンも飲みつくしたのでランタンの灯りを消し、早めの就寝とした。
今夜は静かだ。

のハズが・・・
この後、思わぬ驚きと恐怖のサプライズな出来事が2件も発生したのだった。(嗚呼)

< 続 く >

 Pleaseクリック

posted by nori at 00:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 山(屋久島)

2008年10月01日

屋久島縦走(3日目@)

前回からの続き)
===================================================================
【9月22日(月) 晴れ
新高塚小屋(7:50) → 高塚小屋(8:50) → 縄文杉(9:50) → ウィルソン株(11:30)
===================================================================
この写真は夜ではない。
早朝5時である。

20080930_1.jpg

足音で眠れぬ夜を過ごした為、今朝は諦めて早めに起きたのだ。
コーヒーを飲みながらラスクを食べていると、つい2度寝がしたくなったので、2杯目のコーヒーを入れた。
その後、6時半から撤収を開始して出発したのが7時50分だから、いかに朝の行動がゆっくりだったかわかる。
もちろん本日の新高塚小屋出発も昨日に引き続きビリだった。

20080930_2.jpg

出発して約1時間で、どこかのテーマパークみたいに開けた空間にひっそりと建つ高塚小屋に到着。

20080930_3.jpg

朝が早かったせいか既に小腹がすいてきたし、これから先は見所満載なのでちょっと時間的には早いがここで昼食をとることにした。
お待ちかね、とんこつ油ギトギトのマルタイ棒ラーメンである。

20080930_4.jpg

いやぁ、この時ここで食べた棒ラーメンは最高に旨かった。(ブラ棒ー)
イイ匂いに誘われたのか、ヤクシカが直ぐにやって来た。
食べ終えたら、小屋のトイレで「ウーーン!」と身体を軽くして、いざ出発だ。

20080930_5.jpg

高塚小屋から約10分後、人の声がザワザワ聞こえてきた。
そして見覚えのある木の階段を登っていくと・・・
ついに会えた。
縄文杉。

20080930_6.jpg

とにかくデカイ。(樹齢約3000年、樹高25m、直径5.1m)
凄いパワーと存在感。

20080930_7.jpg

アップで見ると顔に見えてくる。
ゴッホの絵画にも見えてくる。

20080930_8.jpg

私も縄文杉と一緒に撮ってもらった。
題して”3044年の命”
当たり前だがやはり私は小さい・・・。

20080930_9.jpg

屋久島に来てからずっと圧倒されっぱなしだったが、縄文杉はそれを超越してとても感動を覚えた。
階段を下り、水場で縄文杉の水をたっぷり飲んで、たっぷり汲んだ。
これで少しは長生きできるかな。

20080930_10.jpg

大王杉、夫婦杉などの巨木地帯を歩く。

20080930_11.jpg

苔の緑がだんだんと濃くなっていく。

20080930_12.jpg

急に広い空間にでた。

20080930_13.jpg

ウィルソン株だ。

20080930_14.jpg

内部は畳10畳ほどの空洞で洞内には木魂神社が祀られ清水が沸いている。
こんな所で三岳に会えるとは・・・(ゴクッ)。

20080930_15.jpg

そして、ウィルソン株の中から心をこめて撮影した。

20080930_16.jpg

”屋久島より愛を込めて”
”Dear wife and daughter”

< 続 く >

 Pleaseクリック

posted by nori at 00:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 山(屋久島)

2008年09月29日

屋久島縦走(2日目A)

前回からの続き)
===================================================================
【9月21日(日) 晴れ/曇り
宮之浦岳(12:45) → 平石岩屋(13:40) → 新高塚小屋(15:10)
===================================================================
宮之浦岳山頂で20分程雲が開けるのを待ったのだが、残念ながらスカッと開けることはなかったので今回は諦めて先を急ぐことにした。
しばらくは足場が見えにくいヤクザサ帯を注意しながら歩く。
20080927_12.jpg

雄大な永田岳(左)とネマチ(右)を望む
20080927_13.jpg

平石展望台の岩屋で極上の小休止。(あー、このまま寝ていたい)
今登ってきたばかりの宮之浦岳を正面に望む。
20080927_14.jpg

強風で風の吹く方に向かって素直に成長した樹木。
20080927_15.jpg

ヤクザ(ル)にガンを飛ばされる。
20080927_16.jpg

緑の森で優雅に舞う黄金色の鶴のようなヒメシャラ。
20080927_17.jpg

そして15時10分ようやく本日の宿、新高塚小屋に到着。
20080927_18.jpg

ウッドデッキ上には既に黄色いテントが1張り咲いていた。
私は小屋側の一番手前にテントを設営。
16時を過ぎると小屋泊の方々もウッドデッキ上でリラックスしながら食事を始めだした。
20080927_19.jpg

このテン場は大雨が降っても床がウッドデッキだし、50cm程の高床なので安心である。
水場へ行くとちょっとメタボな兄さんが上半身裸になりタオルで汗を拭っていた。
20080927_20.jpg

気持ち良さそうだったので私も上半身脱いで参戦することにした。
タオルに屋久島の天然水をつけ上半身を拭っただけだが、全身汗びっちょりの身体にはとても気持ちがイイ。
これだけですっきりするのであれば昨日もやっておけば良かったなぁ。
この兄さんは大阪から一人できていて、昨晩はなんと私と同じ淀川小屋に泊っていたらしくあの凄まじいイビキのせいで3時間しか眠れなかったという。
今晩はどうなることやらと、本気で泣きそうな顔をして心配していたのが印象的だった。

テント場に戻り夕飯の準備を開始した。
今日も極上のリビングが完成。
20080927_21.jpg

食事をしようとすると早速ヤクシカがやってきた。
20080927_22.jpg

ヤクシカを真正面に見ながら食事をする。
なんと贅沢な時間。
つい頬がゆるんでしまう。
20080927_23.jpg

今度は私のテントの裏側の階段に20歳くらいの若い女性が一人でやって来て、ガスバーナーで湯を沸かしカップラーメンを作り始めた。
しばらく後、その女性が席を立って居なくなると、どこからともなくまたヤクシカが現れた。
ヤクシカはゆっくりと警戒しながらカップラーメンの方へ近づいてくる。
私が優しく(?)追い払うとヤクシカはサッと逃げていった。
20080927_24.jpg

カップラーメンの主(女性)が戻ってきたので、ヤクシカにラーメンを食べられそうだった旨を伝えると、
「マジッすかー?。でももう食べた後なんで空っすヨー」
と何とも場違いな黄色い返事が返ってきた。
こんな中洲から飛び出てきたような女性も一人で屋久島の山へくるんだなぁと妙に考えてしまった。
いつの間にか周りはすっかり暗くなりトイレに行こうと立ち上がると、なんとテントが増えていた。
(ウッドデッキ上に4張り、トイレの近くに2張り)
話は変わるが、昨日屋久島ネタのブログを検索していたら私の隣に張っていたMSRのテント主さんのサイトへ偶然辿りついた。(世間は狭い)
その後も静かにバーボンをちびりちびり飲み、8時にはランタンの灯りを消した。
就寝・・・。

そして深夜。
「ザクッ、ザクッ、ザクッ」
小屋泊の人がトイレに歩いている音で目覚めた。
テントを張っているこのウッドデッキは、トイレへの通り道でもある。
その度に
「ザクッ、ザクッ、ザクッ」
と、重たい登山靴の音と振動が嫌でもウッドデッキを通して伝わってくる。
今日の小屋泊も超満員(40〜50人)でトイレに起きる人は後を絶たない。
やっとトイレが落ち着いて眠れそうだと思っていたら、今度は早朝出発の人が、
「ザクッ、ザクッ、ザクッ」

嗚呼・・・。
昨日に引き続き、屋久島の夜はニギヤカだった。

< 続 く >

 Pleaseクリック

posted by nori at 23:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 山(屋久島)

2008年09月28日

屋久島縦走(2日目@)

前回からの続き)===================================================================
【9月21日(日) 晴れ/曇り
淀川小屋(7:30) → 花之江河(8:45) → 黒味分れ(10:07) → 栗生岳(12:15) → 宮之浦岳(12:30) ===================================================================
朝6時前起床。
あまり寝た気はしないのだが清々しい気分でサッと起きれた。
昨晩は小屋から響いてきた凄まじいイビキで深夜2時頃目が覚めた。
その後も何度か寝たり起きたりを繰り返したが朝方はなんとか眠りにつくことが出来た。
起きてすぐ、小屋泊の方に話を聞くと22時以降は全く眠れず、夜が明けないうちから出発した人が多数いたとのこと。
そんなイビキ騒音の一幕があったせいか、出発がみなさんとても早く結局出発は私が一番最後。
まぁいい、ゆっくり朝食をとり昼飯のおにぎりを作っているとゾロゾロと淀川登山口から登ってきた登山客が小休止にやってきた。
コーヒーを飲み、テントをたたみ出発したのは7時半。
出発して直ぐ、巨木、珍木の連続に今日も「参った、参った」の連呼が始まった。

作品#1「苦杉(くるしすぎ)」
20080927_1.jpg

作品#2「強杉(つよすぎ)」
20080927_2.jpg

1時間少々で美しい花之江河湿原に着いた。
ここでザックを下ろし約20分小休止をした。

20080927_3.jpg

美しいヤクシカ。
20080927_5.jpg

美しいカエル。(!?)
20080927_4.jpg

出発し木道を道なりに進むと険しく水びたしの細い登山道となった。
歩き始めて20分程たったころ、少し不安を覚えた。
人気がないし足跡が少ないので念のためにと思い、地図とコンパスで現在地を確認した。
ん?方角が違う!
どうも私だけ湯泊方面に進んでいたようだ。
慌ててUターンしてまた同じ花之江河に戻った。
プロトレックのコンパスがここで初めて役に立った。
往復40分のタイムロスは大きかったので、少し歩調を速めて宮之浦岳を目指した。
定番のロープがいよいよ登場。
(傾斜は45度位で、岩肌がザラザラして滑りにくいのであまり危険はない)
20080927_6.jpg

石の家で雨ヤドリ(のつもり)
20080927_7.jpg

しばらくすると風も強くなり山の景色も一変してきた。
ヤクザサの山肌の中に白骨化した杉枯存木とヤクシマシャクナゲ(右端)。
20080927_8.jpg

立ち止まって自然が創り出した巨岩・奇岩のオブジェを楽しんだ。
屋久島産モアイ像(?)
20080927_9.jpg

花崗岩の険しく急勾配のアップダウンの連続は、結構ハードだったがようやく宮之浦岳の頂がはっきりと見えてきた。

20080927_10.jpg

12時30分ようやく九州最高峰宮之浦岳山頂へ到達した。
あいにく少しガスっているが、風がとても気持ちイイ。
屋久島に着いてからずっとポイントポイントで再開している仲慎ましい親子。

20080927_11.jpg

さぁ第一関門は突破した。
今日は次の小屋へ行ってのんびり過ごし、今晩こそはゆっくり静かに寝よう。
のハズが・・・(トホホ)

< 続 く >

 Pleaseクリック

posted by nori at 14:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 山(屋久島)